松江市の高齢者向け配食サービス|1食450円の市の制度と民間の選び方

「実家の親が、最近ちゃんと食べていないみたいだ」——松江市に親を残して暮らすご家族から、買い物の相談と並んで多いのがこの悩みです。料理をするのが億劫になった、火を使うのが不安になった、買い物に行けないから食材がない。理由はさまざまですが、行き着く先は「食事が細くなる」という同じ結果です。

松江市には、こうした状況に使える配食(お弁当の宅配)サービスが公民あわせて用意されています。この記事では、市の制度と民間サービスの違い、費用、申し込み先を整理します。

松江市の配食には「市の制度」と「民間」の2つがある

まず全体像です。同じ「お弁当を届けてもらう」でも、性格がかなり違います。

 松江市「食」の自立支援事業民間の配食サービス
性格市の高齢者福祉事業民間事業者のサービス
安否確認事業の目的に含まれる事業者による
利用条件年齢・世帯状況などの要件あり誰でも申し込める
使えるまで相談・申請が必要電話一本で始められる

ざっくり言えば、見守りも兼ねたいなら市の制度、今すぐ何とかしたいなら民間です。併用もできます。

松江市「食」の自立支援事業とは

食事だけでなく「安否確認」がセットになっている

松江市はこの事業の目的を「栄養のバランスの取れた食事を提供し、当該利用者の安否を確認することにより、高齢者の自立と生活の質の確保を図る」と説明しています。配達員が手渡しで届け、その場で様子を確認する——これが単なる弁当宅配との決定的な違いです。

離れて暮らす家族にとっては、週に何度か第三者の目が実家に入ることの意味は小さくありません。食事の確保と見守りを、ひとつの仕組みで満たせます。

利用料は1食450円

利用者の負担額は1食あたり450円(税込)副食(おかず)のみなら400円(税込)です。ご飯は自分で用意できるが、おかずを作るのが大変、という場合は副食のみを選べます。

配達の回数や時間帯については、市の公表資料に記載がありません。週に何回まで使えるかは、相談・申請の際に必ず確認してください。

対象になるのはこんな人

対象は65歳以上の方、または要支援以上の認定を受けた40〜64歳の方(第2号被保険者)で、次のすべてに当てはまる場合です。

  • 高齢者のみの世帯、またはそれに準ずる世帯である
  • 食事の調理が困難である
  • 栄養バランスの確保が難しい
  • 安否確認の必要がある
  • 市長がその必要性を認める

「同居家族がいるから無理だろう」と自己判断で諦めるケースがありますが、日中独居や、家族が調理を担えない事情がある場合も相談の余地があります。当てはまるかどうかの最終判断は市が行うので、まずは相談してみてください。

申し込みは「ケアマネジャー」か「地域包括支援センター」へ

窓口は、要介護認定を受けているかどうかで変わります。

  • 要介護認定を受けている → 担当のケアマネジャーを通して申請
  • 要介護認定を受けていない → お住まいの地区の地域包括支援センターに相談

地域包括支援センターは、高齢者の生活全般の相談窓口です。担当地区が決まっているので、実家の住所に対応するセンターへ連絡してください。

センター名担当地区電話
中央城北・城西・城東・白潟・朝日・雑賀0852-24-6878
松東川津・朝酌・持田・本庄・島根・美保関・八束0852-24-1810
美保関町サテライト 0852-72-9355
松北法吉・生馬・古江・秋鹿・大野・鹿島0852-82-3160
松南第1津田・大庭・古志原0852-60-0783
松南第2竹矢・八雲・東出雲0852-52-9570
湖南乃木・忌部・玉湯・宍道0852-24-1830
宍道町サテライト 0852-66-9355

制度そのものについては、松江市 健康福祉部 介護保険課 介護予防係(0852-55-5568)でも案内しています。

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すぐ始めたいなら民間の配食サービス

「要件に当てはまるか分からない」「申請を待っている余裕がない」という場合は、民間の配食サービスが現実的です。松江市内で利用できる代表的なものを挙げます。

焼き魚と煮物、青菜のおひたし、ご飯が入った配食サービスの弁当
配食サービスの弁当の一例。主菜・副菜・ご飯がひとつにまとまっており、栄養バランスを整えやすい。

配食のふれ愛 松江店

日替わり弁当のほか、カロリー調整食・たんぱく調整食・やわらか食を扱っています。糖尿病や腎臓病で食事制限がある、噛む力が落ちてきた——といった事情に対応できるのが強みです。申し込みは電話またはメール(0852-35-9013)。

生活協同組合しまね 夕食宅配

夕食用の弁当・おかずを定期配送するサービスで、配送料無料と案内されています。生協への加入など条件があるため、事前に確認が必要です。問い合わせは0120-336-170

料金プランや配達エリアは変わることがあります。当サイトでは金額の断定を避けていますので、申し込み前に各事業者へ直接ご確認ください。

どちらを選べばいい?3つの判断軸

1. 見守りが目的に含まれるか

「食事」より「安否確認」の比重が大きいなら、市の制度が第一候補です。安否確認が事業の目的として明記されているのは大きな違いです。民間でも手渡しなら様子は分かりますが、事業者ごとの運用によります。

2. 食事制限があるか

持病で食事制限がある場合は、対応食を明示している事業者を選ぶ必要があります。この点では民間のほうが選択肢が豊富です。

3. いつまでに始めたいか

市の制度は相談・申請というステップを踏みます。「来週から何とかしたい」という緊急性があるなら、まず民間で食事を確保し、並行して包括支援センターに相談する——という進め方が現実的です。

離れて暮らす家族が、申し込み前に確認しておきたいこと

遠方に住んでいると、電話だけでは判断しにくい部分があります。次の3点は事前に押さえておくと話が早く進みます。

  • 支払いを誰がするか——親の口座からの引き落としか、家族がまとめて払えるか。事業者によって対応が異なります
  • 受け取れない日があったらどうなるか——不在時の対応(持ち帰り・置き配・家族への連絡)を確認しておくと、安否確認としての機能が変わります
  • 親本人が納得しているか——「まだ自分でできる」と拒まれるケースは非常に多いです。まずは週1〜2回から、副食のみから、と負担の少ない形で始めると受け入れられやすくなります

よくある質問

介護保険を使っていなくても申し込めますか

はい。要介護認定を受けていない方は、地域包括支援センターが相談窓口になります。認定の有無で窓口が変わるだけで、認定がないと使えないわけではありません。

市の制度と民間サービスは併用できますか

目的が異なるため、組み合わせて使うことは考えられます。ただし市の制度には利用要件があるため、併用の可否は相談時に確認してください。

買い物そのものを何とかしたい場合は

配食は「調理済みの食事」を届けるサービスです。食材や日用品を買いたい場合は、移動スーパーや食料品宅配、買い物代行が選択肢になります。松江市社会福祉協議会のゆうあいヘルプサービスのように、買い物を手伝ってもらえる有償ボランティアもあります。

関連ページ

※ 本記事の制度内容・金額は松江市公式サイト(2026年3月10日更新)および各事業者の公表情報に基づき、2026年7月23日時点で確認したものです。最新の内容は各窓口へご確認ください。
出典:松江市「食」の自立支援事業松江市社会福祉協議会 地域包括支援センター一覧